田歌舎×ウッドマイザー製材機

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<私たちの営みの理念は持続可能です>
田歌舎は、約2ヘクタールの敷地に谷川が流れ、平地には田畑が、周囲は雑木林と植林に囲まれた豊かな立地にあります。そんな中に10棟以上の様々な役割の建物を全てセルフビルドで配し、狩猟、採集、農耕、牧畜(家畜)を営みの軸とし、「自給的な暮らしが見えるお店」として、レストラン、宿泊、自然食品販売そしてアウトドアスポーツや労働体験といった体験ツアーガイドを生業としております。

 

<材木の地産地消の灯火が消える>
かつて私は自分の家を自分自身で建てるという目標において、数年の大工修行をしました。その後20年以上にわたり、我が家に始まり、手がける建物の全てを地元の製材業者から、地元の杉、ヒノキを中心に購入してきました。森林資源の持続可能なあり方を考える上でも多少値が張っても外材を選ばず、国産材(地域材)を使うというこだわりは20年前より変わらない信念です。ですが近年になって、周りにこれほど多くの木があるにも関わらず、地元の材木が手に入りにくくなってきました。かつて地域にいくつもあった製材所も間も無く一ヶ所だけになり、そんな中でも長年お世話になることが出来たとある製材所も、世代交代の波の中で、板材などの多くの材を自社で挽かず他地域の大手製材所からのものを仕入れ販売といった業態と変化してきました。もちろんその製材所のこと自体は私たちがどうこう言えるものではないのだけれど、私にとっては「自分が暮らす住処の周りに溢れる地元の材を使って建物を建てる」ことを大切にしてきましたので、それが出来ない、木を地産地消できないという現実がとてもショッキングなことでした。

 

<暮らしの側にある木々を守り生かしながら材を得る>
この現実を肌で感じ始めた数年前から製材機の導入を意識し始めました。
あらゆることで言えることですが、道具は進歩しています。20年前にまさか自分が製材機を手にするなんて笑い話でしかなかったし、ほんの数年前でも私たちの田歌舎は決して建築業や林業が軸ではない中で、製材機を自社に導入するということは身に余るに贅沢品ではないだろうかという思いがありました。ですが、この数年来、幸いにも身近な仲間が手にしたウッドマイザーの製材機の能力はコストパフォーマンスに優れ、かつての製材所のような場所を必要とせず、それは田畑では我々も当たり前のように用いるトラクターやコンバインと同様に私たちにも持てる道具ではないだろうか。敷地にある木々を育み、間引き、収穫し、材木としてあるいは端材は燃料として無駄なく利活用するといった森の持続可能な運用を考えるにつけ、これほど素晴らしい道具を持たない手はない、必須ではないかと感じるようになりました。

 

<さらなるサスティナビリティの完成を目指して>
高いレベルの自給自足を誇る当社が今年から取り組む新しい挑戦があります。一つは「里の植生回復プロジェクト」。私たちの地域では獣のバランスが崩れ、里の植生が食い荒らされかつての様な下層植生が地域全体に見られなくなっています。そこで田歌舎の敷地全体を獣害柵で囲い敷地内の山、河川を含めた多様な場所にある植生を回復させる取り組みを始めました。次世代の人たちに、「豊かな里の植生とはこういう姿だよ」というものを見える形で残すことがまず大切で、さらに山菜や木の実などの森の恵みをいただくという体験を提供できることで、人にとっての森の価値について、多くの現代人たちに再評価をしていただきたいと願っています。
そしてもう一つは、この製材機にも大いに関わる「完全堆肥循環プロジェクト」。農業はもちろん獣などの狩猟解体も行う当社の営みには非常に多くの残渣が出る。それらと山の土と落ち葉とそして製材機からできる大量の挽き粉と合わせることでその全てが完熟堆肥と変わる。そしてその堆肥は当社の田畑へ投入され豊かな作物を育む。完全堆肥は病害虫も寄せ付け難い事はよく知られており、当然農薬の使用もさらに抑えることができ、より理想的な農業が実現できるのです。

 

ウッドマイザーの手始めの仕事はその堆肥舎を建てるための建材を生み出すこと。早速この製材機が活躍するんだ。
私たちの営みは農業と林業、林業と狩猟、それらと食、そしてツーリズム。いろんなことが繋がっていて、色々と繋いでこそその営みはより強固なものになっていく。
これから何が起こるか分からない災害の多い時代においてこそ、そんな持続可能な生活様式の強化こそが時代を救うと思っている。
当社がそんなモデルの一つでありたいと願う。
この製材機は私たちのそんな夢を膨らませてくれる未来を創る機械だ。

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