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Wood-Mizerの機器をご購入いただいたお客様の声を紹介する本企画。
今回は株式会社皐月屋の代表取締役である大谷訓大様のお話を伺いました。
当社は鳥取県の南東の智頭町に位置します。智頭町は杉の町。江戸時代後期から植林の文化があった歴史ある林業地です。樹齢400年の「慶長杉」をはじめ、山には150年級の大木が点在しています。そんな山林から主に杉と檜、それから欅や桜を伐り出しています。
当社は設立以来、少しずつ社内に技術を蓄積し、機械設備を整えてきました。
元々は伐採した木を丸太としてそのまま市場に出していましたが、美山里山舎さんとの出会いから製材も自社で行いたいと思うようになりました。
林業を通じて多くの人に山への関心を持ってもらいたい。木材市場以外で私たちの木を手にしていただきたい。
そんな思いでWood-Mizerの製材機の導入を決意しました。
当社ではLT15Wideとリソーを使用しています。
Wood-Mizerの機器を使い始めてよかった点はいくつかあります。
まずは雨の日の仕事確保につながったこと。
製材業務は山林業務を行うことが難しくなる雨の日に行います。1日1㎥ほど製材し、大きなもので直径50㎝、最長8mの木材製品まで加工しています。
地域の製材所からの製材を委託されることも多くあり、とても大きな利益になっていると感じています。
次に製材したものをエンドユーザー、個人のお客様に直接販売できるようになったこと。
以前は丸太として市場に出荷していたものを、製材することで個人に販売できるようになり、エンドユーザーと「顔の見える関係」になれたことが非常に嬉しいです。直接山から木を伐り出している私たちだからこそ、良質な木材を探しておられるお客様の声に応えられることがあると思っています。
3点目は山での付加価値を引き出せる点。
私たちは、木が成長を止めて水分をあまり吸わなくなる秋から春の間、伐るのに最適な「伐り旬」の時期に伐採をします。そして伐った木をじっくり3カ月は山に寝かしておく「葉枯らし」をします。これは天然乾燥でじっくりと水分を抜くためです。水分が残る木は乾いてから収縮など変形するため、乾燥させることが大切ですが、乾燥機で急速に乾かすと木の油分まで抜けてしまいます。木の持つ力や良さを最大限に生かすため、伐る時期選びから製材の処理に至るまで、丁寧に木を扱っています。
大工職人のこだわりに応えられる強度の木材を提供でき、また店舗や住宅用に用途に応じた一枚板を作り出すことができます。
一枚板、「伐り旬」にこだわって製材した材は今後売れ筋といえるくらい積極的に販売していきたいと思っています。
当社がお客様に喜ばれているのはやはり「顔の見える関係」だと感じています。
それから当社は伐採の効率で考えない、山への負担が少ない作業道の整備を心がけています。このような山林の手入れも評価していただけています。
これからも持続的な山林施行を行う中で、顔の見える木材を消費者に提供していきたいと思っています。